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スペイン① バルセロナ サラゴサ (2004/10/23-10/27) [うちゆう宇宙の旅]

夜行でミラノを発って、ニース・カンヌやマルセイユ・モンペリエを過ぎてバルセロナに朝着。ミラノ駅で席に座る際にウィンクしてくれた前席の中南米系の女の子がいたのだけど、途中のフランスからスペインへの国境駅で見回りに来た警察に手厳しく降ろされていった。ミラノで家族に見送られていたようだったが不法移民だったのか。あの笑顔は何かを奮い立たせていたのかもしれない。なにか切ないかんじでのスペイン入りだったけど、地下鉄を乗り継いで、日本人の常宿に入る。まるで日本にいるようなところで、ふーー、1ヶ月ぶりに大いに寛ぐ。外の空は青く澄み渡り、歩く人も皆笑顔があふれて開放的。ミラノのあの陰気なとげとげしさは何だったのだろう。これははまる。厳寒のチベットから新緑のネパールに抜けたときの解放感に似ている。さっそく市場 Mercat de la Boqueriaに出かけて腹ごしらえをするとする。ソーセージにタコにパスタ、もちろんビール、と全部で6E?安い!なに?美味い!即日この街を気に入った。

 mercado

翌日はガウディ・デー。Sファミリアへ。見れば見るほど奇天烈。市民の寄付などで一年一年完成に向かっているという。森・海・昆虫・貝などなど、さまざまな自然がモチーフに使われていて奥深さと楽しさと満喫できる。彼曰く「自然界に直線はない」。

 forest

午後はグエル公園へ。発想の独創性とセンスの良さに驚かされるばかり。他にもピカソやダリなどの天才たちがこの街から輩出している。路地裏ではクラッシックアンサンブルの合奏が催されていた。今回の旅で初めて未来を感じさせてもらった街だ。

 parke

その夜は、カンプノウで中3日のバルサ戦(リーグ戦)を観戦。イタリアと同じようにチケットを心配していたら10万人入るからまったく心配ないとのことだった。親子連れなどがふつうに多く、イタリアに比べてなんと平和な観戦風景であったろうか。またまたロナウジーニョの活躍!わかっているのに止められない。

3日目、モンセラットへ。カタルーニャの守り本尊・黒いマリア像を拝観した後、奥の山地へ歩き出す。ドロミテ以来久しぶりの山歩きが楽しい。誰も歩いていない最奥への道を辿り、僧院跡に着くと、北側の岩壁が切れていて絶景を望むことができる。楽しい。むかしの修道士たちはここで瞑想していたのだろうか。キリスト教では瞑想の習慣がなかったようだが、そうあったように思わせる気に充ちていた。

 landview

夜は宿の皆で海鮮パエージャをメインに豪勢に食事しに出かける。ワインに、生ハムも子羊も何を食べても美味しい。ビバ・エスパーニャ!

さて、当初の考えでは、ここらでレンタカーしてイベリア半島を悠々一周と考えていたのだが、宿で、それもそれなりに偶然と思うが、カミノを歩いてきたばかりというムラカミさんという方にお会いした。あまり詳しくは聞けなかったが、なんとかポーという町から巡礼を始められるという。モンセラットを歩いてやはり自然の中を歩きたいと思っていた僕はカミノを歩くことに決めた。とりあえず、そのポーというところまで行ってみよう。だめなら確かにルートがありそうなパンプローナに戻ればいい。

ということで、巡礼向けに重すぎる荷物を減らし始めつつ、その夜は、BARやフラメンコに若者たちを連れ出してバルセロナ最後の夜を遅くまで楽しんだ。3Eのフラメンコはあまりに安くてかなり内容を怪しんだが、さすがスペイン人、手抜きなしの真剣勝負の舞台で大いにエッセンスを楽しめた。

バルセロナはほんとうに去りがたかった。宿に1ヶ月居る人もざらにいるというがわかる。けれども僕は「沈没」したくない。もう一日、というのを押し殺して次の日、サラゴサに向かった。ばかでかくてあきれさせられたサラゴサ駅でホテルを紹介してもらい、街中に聖母で有名なプラール寺院を見学してくる。イスラム様式をあわせもつ寺院の中は敬虔な信者ばかりで厳かな空気に支配されていて少々圧倒された。ここスペインは信仰の国でもあるのか。これから辿ろうとしている中世からの信仰の道というのはどんなものなのか、宗教も違う自分が巡礼することにどんな意味があるのか、また、どんなできごとが待っているのだろうか。

 quiet

翌朝、サラゴサ駅から、その巨大さにまったく似つかわしくない、一両の田舎電車でトコトコと出発し、朽ち果てた廃墟のようなカンフラン駅に出て、バスに乗り換え、国境のSOMPORT峠を越えて、フランス側ORORONへ。途中、ピレネーの素晴らしい雪景色が見渡せた。どうもこの道に並行してカミノ(巡礼路)の一つのルートがあるらしいのだが、厳しい寒さが見て取れ、これは歩き返して山を越えてもう一度スペインに入るのは無理かもしれないと思った。  in winter?


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