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「マンガは哲学する」「これでいいのか、にっぽんのうた」 [本のこと]

◇この週末はやっとゆっくりできた。一週間、1日おいて3山行はしんどい。◇女房が福岡の結婚式に出席するということで航空券を手配した。往復4万円ってそんなものか。2日前になって・・・ずっと前から分かっていて早割りってあるのになぁ。◇このごろスイス・ドイツ・北欧のデザイン・ムーミンといったソフトが面白そう。興味が湧いている。スペイン・ラテン系と「真逆」かもしれないが、温かく人間的なところとどこか心地よい合理的なところがいい。◇最近の読書録。エラスムス、金子光晴、細川亮太氏の著作が読みたいが何時になることやら。

◆「マンガは哲学する」 永井 均 (著) :名作マンガを哲学する!!人間を鋭く考察! 狂気。 友人さいとう君の薦めで読みました。千葉大の恩師だったのですか?手塚治虫・赤塚不二夫・吉田戦車や楳図かずおといったマンガのすごみを再認識させられる。なるほど思えば、僕たちはそうした良質な漫画を通して(難しく考えればきりのない)哲学の一端に触れてきていたのかもしれない(楳図かずおは本当に恐かった)。掲載漫画:藤子F不二雄「気楽に殺ろうよ」他SF、吉田戦車「伝染るんです」、諸星大二郎「感情のある風景」「夢みる機械」「子供の遊び」、福本伸行「カイジ」、萩尾望都「半神」「A-A'」、士郎正宗「攻殻機動隊」、高橋葉介「壜の中」「夢」、佐々木淳子「Who!」、楳図かずお「漂流教室」「わたしは真悟」、松本大洋「鉄コン筋クリート」、永井豪「霧の扉」「デビルマン」、しりあがり寿「真夜中の弥次さん喜多さん」、業田義家「自虐の詩」、坂口尚「あっかんべェ一休」、つげ義春「無能の人」、岩明均「寄生獣」などなど。第一章 意味と無意味 語りえぬものについては沈黙しなければならない 第二章 私とは誰か 私は二人いる 今は俺だ 第三章 夢-世界の真相 現実の客観性 現実は映像か? 第四章 時間 第五章 子どもと死 第六章人生の意味 第七章 存在の意味 「哲学とは哲学的な人が本来のまともな人のいる場所に帰ろうとする運動(小さなことが深淵を作出)」「哲学はほかに誰もその存在を感知しない問題を一人で感知し、誰も知らない対立の一方の側に一人で立って一人で闘うこと。この戦いの過程や結果は既に存在している問題に対する答えの一種と誤解されやすいが(あとがき)」

マンガは哲学する

マンガは哲学する

  • 作者: 永井 均
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2004/08
  • メディア: 文庫

◆「これでいいのか、にっぽんのうた」 藍川 由美 著:出版楽譜は誤植だらけ、詩は勝手に改竄され、歌手の発音もデタラメ。自国の歌に対してこれほど無神経、無責任な国があるだろうか。本書中、主にだめな点は、楽譜の間違い、日本語の発音の表記などについてで、プロの歌い手ならではの視点からの問題点である。また、日常会話と歌の発音は同列に論じられるものではなく、歌においては独自の発音、発声法があってしかるべきである、という。題名からすると、物足りなく感じるのは、それだけ多くの問題があるように思われるからであろう。「演歌のススメ」のほうがやはり改善されていて楽しく読めたなぁ。第1章 近代日本の歌の歩み(洋楽のあけぼの 黎明期の唱歌 替え歌としての「翻訳唱歌」 ほか) 昭和初期の船頭小唄・東京音頭や波浮の港などの新民謡ブームは文明開化以来のねじれ現象を撥ね退けようとする民衆のとてつもない大逆襲パワー。古関裕而の12平均律音楽に対して古賀政男の12平均律に存在しない音を求めたのであり(ラの場合 日本437、12 440) 、わが民族もそうした音色に醍醐味を感じてきたのではないか。声明の唱法・節回し(マワス ハヌル スカシ ユリ コブシ)
第2章 日本語の発音(谷川雁の填詞 日本語の表記と発音 日本語のローマ字表記 ほか) 日本語を止めて、森有礼は英語を、戦後、志賀直哉はフランス語に、また知識人はローマ字表記にすべしとして「羅馬字会」などがあったらしい。戦後後の 簡略化の動きに批判的に論じられているが、まぁ、中国語・ハングルの有様をみてもいいところに落ち着いていると思うのだが(ピンインは便利だが)、自分が発音の関係ない笛吹きだからだろうか。 第3章 「日本のうた」への疑問(出版楽譜における誤植 作曲者による詩の改作 歌における原詩とは ほか) 古関裕而の評価 五木の子守唄 おわりに 改作・歌詞の削除などの文部省の暴挙は絵画の上に他の色を筆出加えるようなもの 絶対音感への異常な反応 絶対音感教育に効果なし(ドイツ) 「日本のうた」を最も身近な一つの文化としていかに確立して継承していくか。 

これでいいのか、にっぽんのうた

これでいいのか、にっぽんのうた

  • 作者: 藍川 由美
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1998/11
  • メディア: 新書

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